コットンの運搬、加工について

COTTON STORY 6

コットンの運搬、加工

摘み取られた綿花は操綿工場に運ばれ、種と繊維を引き離します。 しかし、そのままでは、一度にたくさんの量を運ぶことができません。

そこで、運びやすい形状にするために、固く圧縮し、 直方体の原綿の固まりを作ります。これを、「綿俵」と呼んでいます。

綿俵は、異物が入らないように、 1俵ずつ大きな布に包まれ、コンテナ船に積み込まれます。 アメリカから日本への航海はおよそ2週間、太平洋を渡って運ばれてきます。

日本の港に到着した綿俵は、通関や検品を経て、各地の紡績工場へ。 倉庫で俵をほどくと、がっちり圧縮された俵は空気を含んで、 ゆっくり元のふわふわの状態に戻って行きます。

ふわふわの綿俵は、「紡ぐ」、「織る」、「編む」という行程を 経て布になっていきます。 「織る」というのは、紡いだ綿糸を タテ・ヨコに交差させていく手法。 「編む」というのは、綿糸をループ状にして 絡ませていくものです。 どちらの布づくりも、世界の古代文明圏でそれぞれ独自に発達し、 世界中に広がっていったと考えられています。

織物と編物の違いの一つに、伸縮性があります。 わかりやすくいえば、引っ張って伸びるのが編物、 引っ張っても伸びないのが織物です。

では、Tシャツは、 織物でしょうか。それとも編物でしょうか。 答えはもうおわかりですね「編物」です。 綿糸を丸編み機で筒状に編み上げたものを 裁断(カット)して、 縫製(ソーン)したのがTシャツ。 この製法で作られる衣類を総称して「カットソー」といい、 今や、おしゃれに欠かせないアイテムになっています。