コットンの特性

COTTON STORY 5

コットンの特性

コットンの繊維を顕微鏡で覗いてみると、 その表面は細かいらせん状の畝(ウネ)構造をしています。

これが、柔らかくてしなやかな肌ざわりの秘密。 また、繊維の先端は丸いので、チクチクすることなく、 赤ちゃんのデリケートな肌もやさしくつつみます。

夏場の心地よさもコットンならではです。 その理由は、コットン特有の性質として水分を吸ったり、 発散したりするからです。

さらにコットンは保温性にも優れています。 コットン繊維の中心部は、“中空”になっていて、 この中に空気を含んでいるので軽くて暖かいのです。

一年中、やさしい着心地を約束してくれます。

また、静電気を起こしにくいというのも特性のひとつです。

吸水性や保温性にすぐれ、オールシーズン活躍するコットンですが、 水につけると縮みやすく、しわになりやすいのが大きな弱点でした。

そんな弱点を克服するために、古くから研究がなされ、 今ではさまざまな加工技術が開発されています。

その代表選手が「形状安定加工」です。 樹脂や薬品を用いてコットン繊維を化学的に加工することにより、 防縮性・防しわ性を向上。 形状安定加工を施したワイシャツやブラウスは洗濯しても型くずれしにくく、 ノーアイロンで着用できる優れものです。

ちなみに、コットン加工技術にはこのほかストレッチ加工、抗菌防臭加工、UVカット加工、起毛加工など、 さまざまなものがあり、生活のニーズに応えて日々進化しています。

コットンが肌着としてよく利用されるのは、 肌ざわりの良さはもちろん、清潔好きな素材だから。 コットンは、肌の汚れや汗を繊維のなかにぐんぐん吸い取ります。 それでいて、汗などのいやなニオイも、吸湿性のない繊維に比べれば ぐんと抑えられます。 もうひとつ優れている点は、洗濯に強いこと。 コットンは、水に濡れると繊維の強さが増すので、 しっかりした布地ならゴシゴシ洗っても大丈夫。